通し狂言世界花小栗判官

国連大学協力会では、年の初めに国連大学で学ぶ外国人学生や研究者を対象に、歌舞伎鑑賞会へご招待しています。今年はフィリピン、メキシコをはじめとする、世界9 か国14 名の学生たちが新春歌舞伎を鑑賞しました。
この日の演目は「世界花小栗判官(せかいのはなおぐりはんがん)」。すれ違いを繰り返しながら艱難辛苦を乗り越える小栗判官とその恋人の照手姫(てるてひめ)の物語です。馬術の名手である小栗判官が荒馬・鬼鹿毛(おにかげ)を鮮やかに乗りこなす姿や、照手姫の危機を救う小栗判官の家臣浪七(なみしち)の命懸けの立廻り、熊野権現の霊験が判官と照手姫に起こす奇跡など、あっと驚かされる仕掛けが盛りだくさんでした。
学生たちは、大向こうの「音羽屋!!」の掛け声の大きさにびっくりしたり、およそ男性が演じているとは思えない、女形のしなやかな動きに感嘆の声をもらしていました。また、昨年話題となった赤ちゃんパンダのシャンシャンやお笑い芸人ブルゾンちえみをモチーフにした演技が盛り込まれる一幕もあり、伝統芸能に時事ネタが取り入れられていたことにも驚いたようです。
学生たちは、笑いあり、感動ありの歌舞伎の世界にすっかり魅了されたようでした。