国連大学、コンラッド・オスターヴァルダー学長の退任を発表

国連大学は本日、スイスの数理物理学者で、現学長であるコンラッド・オスターヴァルダー教授が、2013年2月末日で学長の任期を満了することを発表しました。
オスターヴァルダー教授は、スイス連邦工科大学(ETH)の学長を12年間務めた後、2007年9月から国連大学学長を務めていました。

国連大学は、国連の学術部門として37年前に設立されました。その使命は、研究、大学院教育、能力育成を通じて国連とその加盟国を支援し、国連システムのシンクタンクとしての機能を果たすことです。国連大学は、東京に本部があり、世界各地に15の研究所(東京の国連大学サステイナビリティと平和研究所(UNU-ISP)と横浜の国連大学高等研究所(UNU-IAS)を含む)を持つ、真に国際的な大学です。国連大学の活動は、従来の学問分野のラインに沿うというより、国連にとって懸念のある緊急性の高い地球規模の諸問題に重点を置いています。

オスターヴァルダー教授が国連大学学長を務めた5年間に、極めて重要な新制度がいくつか国連大学に導入されました。なかでも真っ先にあげられるものは、国連大学独自の修士・博士の学位プログラムの開発です。国連大学は設立から35年間、上級学位の授与機能がありませんでした。2009年に国連総会が国連大学憲章の改正を採択したことにより、国連大学は大学院プログラムを提供し、修士号・博士号を授与することが正式に認められました。

現在、単独および共同の大学院学位プログラムが、ボン、マーストリヒト、マカオ、東京、横浜の国連大学研究所で提供されています。また、開発中のプログラムもあります。こうした学位プログラムは 、「サステイナビリティ・開発・平和」、「環境ガバナンスと生物多様性」、「公共政策・イノベーション・開発」、「持続可能な開発のための情報通信技術」、「環境リスクと人間の安全保障」、「開発経済学」など、国連のアジェンダに関する主要な問題領域に重点が置かれています。これらのプログラムはまだ新しいものですが、世界中の学生の間で強い関心を持たれるようになりました。

もうひとつの遠大な新制度は、国連大学の地球規模の活動と、途上国と先進国の間のパートナーシップを促進する国連大学の能力を強化するための新しい取組みです。今後10年間で実現する新しい構想は、国連大学の研究所すべてが「ツイン研究所」になることを求めるものです。つまり、各研究所が、先進国と途上国に少なくとも1つずつ、所在地の異なる研究所を持つというものです。各所在地は、それぞれ研究者、教師、学生を持つものとしますが、学生は先進国と途上国の両所在地で、学習および生活を直接体験できるようにし、2つのグループ間のパートナーシップを推進します。

最初のツイン研究所の1つとして、東京に拠点を置くUNU-ISPとガーナのアクラに拠点を置く国連大学アフリカ自然資源研究所(UNU-INRA)がパートナーとなりました。国連大学の最新の研究所である、国連大学物質フラックス・資源統合管理研究所(UNU-FLORES)は、モザンビークのマプトとドイツのドレスデンが「ツイン研究所」の所在地になる予定です。

オスターヴァルダー教授の後任として、カナダ国際開発研究センター現所長であるデビッド・マローン博士が国連大学学長に就任します。

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