COP10と国連大学

名古屋市で開催されていた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)は、土壇場の最終29日深夜に、「名古屋議定書」と「愛知ターゲット」を採択して閉幕しました。

とりわけ、先進国と途上国の利害が激しく対立した「遺伝資源へのアクセスと利益配分(Access and Benefit Sharing)」に関する国際ルールを定めた名古屋議定書の策定にこぎつけたことは、日本が議長国としてのリーダーシップを発揮し、前向きの成果を生み出したものとして大きく評価されています。COP10
photo by mah_japan


このCOP10の開催期間中、国連大学もさまざまな形で会議をサポートし、提言を行いました。

10月19日には、地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)、環境省とともにCOP10記念イベント「里山知事サミット-里山・里海の利用・保全と地域活性化-」を実施。
古来より人間と自然が理想的に調和・共存してきた形態としての里山・里海の再構築と利用、保全やそれによる地域の活性化について考察しました。 そして、生態系保全と地域開発の両立に先進的な取り組みを行っている国内の自治体知事の参加を得て、それぞれの特徴的な事業が紹介されるとともに、長期的視点に立った里地里山・里海の再生と生物多様性の確保に向けた戦略の策定が提案されました。
当日の内容は、 GEOCのウェブサイトに掲載されている里山知事サミット【報告】をご覧ください。
また、同サミットで発表された「里山知事サミットメッセージ」は下記でご覧いただけます(PDF 139KB)。
http://isp.unu.edu/jp/news/2010/files/Cop10_Governors_Summit_Message_jp.pdf

同じ19日、国連大学高等研究所(UNU-IAS)と環境省の共同プロジェクト「SATOYAMAイニシアティブ」について、里山を現代社会の中でもう一度立て直し、それを通じて人間と自然の関わりを再構築するための国際的なプラットホーム「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ発足式典」が行われ、世界各国の政府関係者、NGO、研究者、専門家、メディア関係者、私企業等500名を超える人々が参加しました。国連大学が主導する「SATOYAMAイニシアティブ」を通じて、「人と自然の共生社会」が国際的なレベルで推進されることが期待されます。
SATOYAMAイニシアティブについて

翌10月20日には、COP10公式サイドイベントとして国連大学、農林水産省、国連食糧農業機関の共催で、「農業と生物多様性」が開催されました。生物多様性と同じく危機に瀕している農業の多様性を、生物多様性への貢献という視点で再考しながら、「多様な農業」のあり方について、将来像を提示しました。

さらに国連大学メディアスタジオは、10月17日に名古屋市熱田神宮公園中央ステージにおいて、これまで製作した生物多様性に関連する映像作品を環境省の協力のもとに公開。生物多様性における課題や問題解決に取り組む事例をわかりやすく紹介しました。メディアスタジオの上映した8作品のプレイリストは下記をご覧ください。
生物多様性へのいざない

なお、GEOCが、11月9日(火)16:00-18:00、「生物多様性条約COP10報告会」を開催します。
詳細はこちらをご覧ください。

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